2020.01.08 ストーリー
シニア活躍推進ワーキンググループ開催報告(2019年度) #03
シニア社員の評価(第三回:ジュピターテレコム様のケース)
2019年12月19日(木)に第3回「シニア活躍推進ワーキンググループ」を開催しました。今回は、ジュピターテレコム(以下、J:COM)様が捉えているシニア社員の課題と目指したい姿を共有しました。他の参加企業様はアドバイスやアイディアを提供し、目指したい姿に向けての知恵を出し合いました。近い将来の施策に繋げるための2時間の議論。その議論のポイントを公開します。
今回の発表者:ジュピターテレコム 川村豊様
1) J:COMの取り組み
2016年から、シニア社員を活用した様々な施策を展開しています。初年度は定年退職後のシニア社員に社内講師として登壇してもらい、企業理念の浸透を目的に年間1,600回のセミナーを実施しました。2017年にはJ:COMユニバーシティを設立。シニア社員を7つの学部の学部長に抜擢しました。学部長は主に、自身の得意分野を活かした講義の開催や、社内ネット―ワークを活かした社員登壇機会の創出などの役割を担っています。2019年にはキャリアアドバイザー制度を導入。シニア社員13名をキャリアアドバイザーとして育成し、10,000人を超える全国の社員がキャリア面談を2年に1回受けることができる体制を構築しました。キャリアアドバイザーは社員の身近な相談役として活躍しています。
2) シニア社員の活躍を促進するための課題の要点
- 活躍している社員に対してどのように評価で還元するか
- 今後シニア社員が増加した際に、担ってもらうポジションをどうするか
- 再雇用という雇用形態のなかで、モチベーションを維持してもらうにはどうしたらよいか
- キャリア自律に向けた施策はどうしたらよいか
3)シニア社員の活躍に向けての議論の中で出たアイディアの要点
- BtoCビジネスの場合、顧客のフォローアップやカスタマーセンターの役割で、築いてきた経験を活かしてもらってはどうか。
- 年度のはじめに目標設定(定性・定量)を行い、賞与で反映させるのはどうか。
- シニア社員にとっては、報酬より仕事のやりがいの方が、本人のモチベーションUPにつながるのではないか。
4)今回のまとめ
J:COMではここ3年で様々なシニア社員の活躍推進施策が行われ、それぞれの良さを活かして活躍するシニアが目に見えて増えています。学部長や、キャリアアドバイザーなどの明確な役割を作ることで、意欲高く活躍していただける可能性は高くなりますが一方で、シニア社員が増え続けているため、すべてのシニア社員に役割を提示することは難しいという課題もあります。多くのシニア社員がモチベーションを維持し、自律的に働ける仕組みや環境をどのように作っていくのかということは、多くの企業にとっての共通課題になると考えられます。