キャリア開発 仕組・体制構築支援サービス

キャリア自律研修

キャリア自律が求められる背景

「VUCA時代」という言葉に代表されるように、世の中の変化が激しく将来の予測がつきにくいなかで、企業は過去の延長線上ではない、新たな価値を創造し続けることを求められています。
このような状況のなか、キャリア自律に注目が集まっている理由としては次のようなことが挙げられます。

  • 労働人口の減少により、生産性向上が課題となっており、従業員一人ひとりが主体的に動くことにより、組織としてより高いパフォーマンスを出すことが必要だから。
  • かつては企業が従業員のキャリアを形成を担い、従業員は定年まで勤め上げる働き方が一般的であったが、人生100年時代となり働く期間が長くなった現代においては、人生の時々で個人が生き方働き方を選択していくことが求められるから。
  • 変化の時代において一人ひとりが活躍するためには、自らキャリア開発の目標と計画を描き、社会のニーズや変化を捉えながら、主体的にキャリア形成をすることが求められるから。

年代別のキャリア自律における課題

20代のキャリア自律における課題

変化の激しい時代を経験し育ってきた背景からも、生き抜くために「成長できる環境」を重視する傾向があります。
定年まで1社で働くという意識は低い一方で、時に「スキル」のみを求めてしまうことも。
社内で成長を実感できる環境を整えたり、将来の可能性を自ら見いだせるようキャリアを考える機会を設けたりするなど、視野の拡大や仕事への意味付けを支援することが必要です。

30代のキャリア自律における課題

家庭や社内での役割など、担う役割が急速に増える時期です。
多忙さから短期的な思考で物事を判断してしまうこともあり、突然の離職が発生することもしばしば。
自己理解を深め、中長期的なキャリア形成の計画を立てることが大事です。
社内でリーダーシップを発揮し、組織の中核を担う人材となるための経験を積むことも必要になります。

40代のキャリア自律における課題

一定の社会人経験や社内での経験を積みベテランとみなされることが増える40代。
一方で今のやり方に安住すると停滞してしまうこともあります。
管理職・非管理職などの今後のコースが明確に分かれる時期でもあり、それがゆえに将来への限界を感じることも。
キャリアを定義づけ、外部環境変化を捉えて、自らで不足する点を明らかにして取り組むことが求められます。

50代のキャリア自律における課題

定年や役職定年などの転機があるなかでも、引き続き活躍を求められる50代。
一方で転機を受け入れることが難しく、モチベーションが下がることもしばしばあります。
転機を見据えて、事前に外的キャリアから自らに適した内的キャリアへの意識の転換をはかり、新しい活躍のかたちを自ら描くことが求められます。

キャリア自律を推進するメリット

個人のスキル向上につながる

自らでキャリアを考え、組織内での役割に自分なりの意義を見いだすことで、今後必要になるスキル習得に向けても主体的な行動が期待できます。 それは先々の個人のスキル向上にも繋がるでしょう。

組織が活性化する

自身の強みや能力を積極的に活かすことに向けて行動する従業員の存在が、組織全体の好循環に繋がります。

生産性向上につながる

個人のキャリアビジョンが明確になり、組織のビジョンとの重なりが見えることで、組織のビジョン実現に向けて主体的に行動する従業員が増えます。
個々人と組織との良好な関係性が、生産性向上にも繋がります。

エンゲージメント向上が期待できる

キャリア自律をすることで自身の仕事に意義を見いだせると、ワーク・エンゲージメントが高まると言われています。 ワーク・エンゲイジメントが高い社員は企業との関係性が良好な傾向があることから、組織におけるエンゲージメントの向上も見込めるでしょう。

優秀人材の定着と募集につながる

キャリア自律した従業員は仕事自体や組織に対するエンゲージメントが高い傾向があります。
キャリア自律し活躍している社員の定着率が高く、組織が従業員のキャリア自律を重視し支援する環境であることで、さらに優秀な人材が集まる可能性が上がると言えるでしょう。

具体事例

事例1
事例2
事例3

上司の部下キャリア支援を活用したキャリア自律促進

背景

リモートワーク制度の利用が加速するなど、社員の働く選択肢が増えた。
そうしたなか個々人が自身のキャリアに向き合い、上司も部下のキャリア支援を行うことが一層重要になったが、キャリアは抽象度が高く、言語化することや支援することが難しいとの課題があった。

施策

新卒入社2年目の社員には全員参加の研修を、課題感を感じる社員には手を挙げて機会を獲得できるキャリアステージ別研修を展開。
さらに上司向けには「キャリア支援研修」を実施し、部下とのキャリア面談で、部下の「人財開発カルテ」が有機的に機能する流れを作った。

成果

「ほかの受講者からのフィードバックにより、意外な自分の強みが見えた(キャリアステージ別研修)」、「メンバーとのキャリア面談にどのようなスタンスで臨めばいいのかわかった(キャリア支援研修)」 といった参加者のコメントが一定数見られ、期待する研修効果が得られている。

50代の挑戦を後押しするキャリア自律研修

背景

役職定年や公募の年齢制限といった、組織の新陳代謝を促進する目的の人事制度実施の一方で、50代社員のモチベーション向上が難しくなり、シニア層にキャリア停滞感が見られた。

施策

公募制度の年齢を撤廃し、50代以上の社員に新たなチャレンジの道を設けた。
運用促進に向けて、シニア社員の自律的なキャリア開発を支援する研修を非管理職に実施。

成果

受講後から「自分ではわからなかった強み、弱みが見つかった」「将来像の輪郭が見えた」といったコメントも多数あり、好評だった。
研修後の公募にも受講者28名のうち5名が応募。2名が新たな役割を得た。

40代の行動変容に向けたキャリア自律研修

背景

「キャリアオーナーシップ(キャリア自律)」意識醸成を目的として希望者対象の年代別研修の導入を決定。
研修で醸成した意識を行動変容につなげる仕掛けを探していた。

施策

体験学習による意識変容の場として「越境学習プログラム」を企画実施。
変化対応力向上や「ポータブルスキルの発見」など参加者の能力のストレッチを効果として見込んでいた。

成果

「シェアードリーダーシップの体感」をプログラムの最大の効果と評価。
実施前に期待していた効果に加え、参加者の多くが「シェアードリーダーシップの体感」をプログラムの意義として挙げており、会社としても高く評価している。

キャリア自律を支援するトレーナー(一例)

全員が国家資格キャリアコンサルタントまたはキャリアカウンセラーの資格者で、当社独自の「養成プログラム」を修了しています。
受講者や企業ごとの課題にあわせて研修をファシリテートします。

吉井 正徳

吉井 正徳

大手メーカーでの人事として、年代別キャリア研修の立ち上げや、社内講師として様々な立場・役職の人と関わってきた経験があることが強み。ホワイトカラーのみならず、工場勤務や技術職など、製造業で働く様々な役割の人の転機・キャリア課題に精通している。

黒田 修

黒田 修

大手IT企業での勤務時代に役職定年が導入され、その1期生となった経験を持つ。当事者として感じたキャリアの喪失体験があるからこそ、役職定年や定年に向けた準備についての語りが、受講者の腹落ちに繋がると好評。

岡田 保美

岡田 保美

受講者一人ひとりに向き合い、一緒に考えるスタンスが強み。 「会社も人生も永遠ではない」ことを感じる原体験や介護経験がある。加えてライフプランナーの経験もあり、「キャリア」「ライフ」「マネー」という多様な観点でのアプローチが得意。

遠藤 和

遠藤 和

自治体や大学向けのキャリア開発支援・プログラム開発・ファシリテーション、さらに、学生から社会人まで幅広い対象への研修講師経験を持つ。一人ひとりの自己効力感を高めながら勇気づけるファシリテーションが強み。

岩本 里視

岩本 里視

外資系医療機器メーカーで営業を担当、世界1位の受賞歴を持つ。その後人材育成部門を立ち上げ、研修企画・実施、評価制度・組織改編など広く担う。パラレルキャリアとして研修講師の活動をしている視点から、組織と個人の良好な関係性づくりの視点を持つ。

加藤 晶子

加藤 晶子

企業人事としての新卒採用・内定者研修、転職エージェントでの若手キャリア支援、独立後の個人向けカウンセリング(のべ人数1,000人以上の実施)など多様な経験を持つ。若手人材自身と企業、双方が抱える課題を熟知した上での支援が可能。

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